「デザインとストーリーを残して、メカニックパートだけをカスタマイズするのがポリシー」

ロンドン・エルムパーク在住のビリーさんは若干28歳。趣味はBMXとカーレーシング、そんな趣味が高じてFord Motor Companyでエンジニアとして活躍する彼の2013年来の相棒は、鮮やかなブルーが眩しい「1967 PLYMOUTH BARRACUDA」。彼の自宅ガレージにて、仕事、愛車とのストーリー、モノ選びの基準について伺ってきた。

ビリーさんの仕事について教えてください。

ビリー氏(以下ビ)「ブライトン大学でメカニックエンジニアを学んだ後、4年前からFord Motor Companyのエンジニアとして働いています。普段は自宅から10マイル離れたワークショップにて、主に新しい車のエンジンをテストしていますね。仕事終わりや休日はよくこのガレージに来ては車をカスタマイズしているんです。公私共に車が好きですね」

味のある素敵なガレージですが、こちらはお父さんと共用なのだとか。

ビ「はい、父が元々ハーレーダヴィッドソンで働いていたため、幼い頃からこのガレージはありました。私も趣味がBMXとカーレーシングなのでよくここに来ては作業しています。BMXは友達の影響で10歳からスタート、クラシックカーはもっぱら父の影響ですね。壁に貼っている歴代のカーコレクションや棚にある父のトロフィーなど、家族と車の歴史が詰まっています」

それでは愛車についてですが、1967 PLYMOUTH BARRACUDA を選ばれたきっかけは何でしょうか?

ビ「4年前にインターネットで購入しました。ノースキャロライナから来たんですよ。購入の決め手は色でもありますね。グッドカラーに乗りたかったんです」

愛車で気に入ってるのはどこでしょうか?

ビ「全部なんですが、特に内装のインテリアですね。60年代デザインが気に入っています。この白いシートもオリジナルのものなんですよ。あとはハンドルとピストルギアですね。このピストルギアの赤ボタンを押すことで、一気にスピードアップするんです。これは自分でカスタマイズしたんですけど、とても気に入っています」

こちらはカスタマイズしていますか?

ビ「内装とボディ以外はカスタマイズしています。特にエンジンは時間とコストがかかって本当に大変でした。トランクにはバッテリーやガソリンタンクを設置しています。なので、横にある従来の給油口はフェイクになっちゃいましたね。後輪もレース用に幅の大きいタイヤにチェンジ、全てはレースのためのカスタマイズです」

いつからクラシックカーが好きですか?

ビ「父の影響で、幼い頃から好きですね。初めて自分のクラシックカーを購入したのは18歳の頃。それから売って買ってを繰り返して、今の愛車で5台目です。これが一番お気に入りですよ。ちなみに父も同じように色々な車を経て、今は1972 Chevrolet El Caminoに落ち着いています」

とてもかっこいい車ですが、どんな時に乗りますか?

ビ「主にカーレーシングですね。年に5回ほどレースがあります。今回も6月上旬にレースに参加し、勝ったんですけど、その後見事に故障してしまって(笑)次回は7月下旬、それまでに直してみせます。ちなみにリアガラスの45は私のレースナンバーです。あとはレース以外でも近所の公園にドライブに行ったりしますね」

愛車との思い出・エピソードはありますか?

ビ「以前レース会場で、鍵を車内に入れた状態で閉めてしまって入れないというアクシデントがありました。最終的にピッキングして入ったのですが、あのときは3000人の観客が私のことを見ていたので、本当に恥ずかしかったですね(笑)あとは友人の結婚式用の車として貸し出したことも良い思い出です」

壊れたことはありますか?

ビ「そんなの日常茶飯事ですよ。特にレース後は何かしらトラブルが起きていますね(笑)でも職業柄エンジントラブルには強いし、父も助けてくれるので簡単に直すことが出来ます」

乗ってみたい車はありますか?

ビ「1970 PLYMOUTH HEMI CUDAですね。 スピードとデザインがかなり良いんです」

車を含め、モノ選びで大切にしている事は何でしょうか?

ビ「見た目の良さ、デザイン、ヴィンテージであることが大事です。特に60年代後半のものには目がなくて。クラシックカーがきっかけで、自宅の家具や時計などもヴィンテージのものをコレクションするようになりました」

最後にクラシックカーの魅力とは?

ビ「パワーですね。シートに座ってエンジンをつけるだけで気分が上がるんです。色々カスタマイズしているんですが、そもそも古い車を新しくしたくないという思いもあります。デザインとストーリーを残して、メカニックパートだけをカスタマイズするのがポリシー。カーレーシングが好きなので、特にスピードを変えることは重要ですね。あと私にとってクラシックカーはパーソナリティの延長でもあります。愛車でドライブすると気分が良い、そういうことなんです」

Photograph: Saki Hinatsu
Interview: Yukiko Yamane