「憧れのボンドカー。アストンマーティンの魅力とは!」

憧れのヘリテージカー。実際購入するにあたり、選び方や知っておきたいことを、専門家に指南してもらう新企画。それぞれのクルマの歴史や他にはない特徴などとともに、玄人が唸る希少なクルマも教えてもらいました。

今回はボンドカーでも有名な英国が誇るアストンマーティンを専門に扱う「アトランティックカーズ」です!



アトランティックカーズさんはどのような車を扱ってらっしゃるのですか?

高田氏(以下T)「元々、1952年頃からロータスやアストンマーティンなどの輸入元をやっていて、ずっと外国車の輸入販売をしていた会社です。とにかく面白く趣味性の強いものをやっていきたいという思いの中で、こういうヘリテージカーの様に、趣味としてひとつの頂点にあるような事をやっています」

基本的にアストンマーティンを専門に扱っているのでしょうか?

T「そうですね、基本的にアストンマーティン一筋でやっています。古いものだと1960年代前半のものから、ネオクラシックっていう80年代のものまでがメインですね」

アストンマーティン一筋! こだわる理由はなんでしょうか?

T「やっぱり大人の色気があるというか、デザインも落ち着いてて風格があるようなところでしょうか。それでいて中身はしっかりスポーツカー。アストンマーティンは、元々レースの世界で名前を上げてきたメーカーですから、そもそもラグジュアリーよりレースをやっているイメージの方が正しいんですよ。イギリスだとこういう古いアストンなんかがちょっとずつ直して長く乗られているパターンは凄く多いと思います。古くても良いものなら繰り返し直して長く使っていく、そこにとても共感しています」

一番初めのヘリテージカーとしては敷居が高いとは思いますが、もしこのあこがれのアストンマーティンを手にするなら、今日展示されている中ではどれが一番おすすめですか?

T「非常に難しいところではあるんですが、この三台はDBシリーズというものでDB4,DB5,DB6の順で古いんですね。多分この車の最も持たれているイメージはジェームズ・ボンド。『007の車だ!ボンドカーだ!』って。DB5(上写真)が、ジェームズ・ボンドが最初に使っていた車になります。皆が憧れて。よく知ってる。アストンマーティンのヘリテージカーっていうとこれが1番最初にくるっていう。この引き合いだけは衰えないと思いますよ」

デザインの面で特筆すべきことはありますか?

T「どの車もそうなんですが、デザインが全部綺麗なんです。この横からのシルエットだとか。例えば、このボンネットの頂点から後ろのフェンダーまですーっと一直線にラインが伸びていたり、そういったところの見せ方はめちゃくちゃ巧いです。現行のモデルも、綺麗に一本の線のようなシルエットになってますね。あとはこのグリルのラインか。Sカーブって呼んでるんですが、ここのグリルの大きさはDB5が1番大きくて、一番ダイナミックなデザインになっていると思います」

内装のこだわりを教えてください

T「この個体の状態だけでいえば、メーター類とか革とか全体的にすごく綺麗に残っています、抜群に雰囲気良いですよね。正直この車の作りっていうのが、この隣のDB4と比べて、窓ガラスの開閉とか電動に変わっていたり、すごく細かいところですけど扱いやすくなっていて、そういう意味でも使いやすくなってると思います」

では逆に、玄人も唸らせる…そんなツウな一台はありますか?

T「これもまた難しいところなんですけど(笑) 一番奥のDB4ですかね、DB4の中でもヴァンテージっていうモデルなんですね。非常に台数が少ないです。それとDB4の中にもシリーズが1、2、3、4、5っていうのがあって。これは5なんですけど、次世代のやつと形状もほぼ似ている。なのでDB4の中でも結構希少性の高い方のモデルになるんで、結構お好きな方とか詳しい方は…「これ珍しいですね~!」ってなってくれますよ」

先ほどのDB5との違いはどういった点でしょうか?

T「基本的なデザインはかなり受け継がれて作られているんです。けれど時代の進化と共に技術の進歩があって、それに合わせてデザインも変化している感じ。メカ的なのは、こっちは4速であるのに対してDB5は5速だとか。色んな面でブラッシュアップされていて、やっぱり後の世代のDB5の方が扱いやすいですね」

ヘリテージカーは機能的な面で現代の車に劣ってしまう部分は少なくないと思います。それでも選ばれる、ヘリテージカーの魅力を教えてください。

T「変な話、僕ら子どもの頃はおもちゃたくさん持ってたじゃないですか。でも今はそうはいかない。でも大人だって遊びたい。その結果こういう趣味性の高いのに走っちゃうといいますか。子供にとっておもちゃって宝物じゃないですか、大人にとっての趣味も同じだと思うんです。どれもそうなんですけどね。うちのグループで家具とかクルーザーも扱っているんですけど、どれも男の…昔から男の子が好きなようなもの。不思議な魅力ですよね」

最後に、AUTOMOBILE COUNCILへの想いを聞かせてください。

T「今回からの参加だったんですけど、来てみてこんなに豪華な感じになってるんだ!と驚きました。なのでこのAUTOMOBILE COUNCILというイベントが、毎年恒例で続いて、大きくなってくれたら非常に嬉しいです」

Photograph:Taku Amano
Edit & interview::Tuna
Text:Chihiro Watanabe

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