「心が落ち着くのは、車の中での1人の時間」

スタイリストの来田さんに紹介して頂いたのは、仕事で一緒になることが多く、同い年というのもあり、プライベートでも仲が良いというモデルの澤野健太郎さん。メンズ雑誌をはじめ、広告など様々な分野で活躍している。父親の影響で、国産の旧車が好きという彼の愛車は「サニトラ」。商用車でありながら、名車と呼ばれるこの車は、澤野さんが愛して止まない理由があった。愛車について、さらにはプライベートに関することまで伺ってきた。

モデルの仕事で大切にしていることは何ですか?

澤野氏(以下澤)「この仕事だから、力を抜くなど一切無く、すべての現場を100%で行っています。心がけているのは、一つ一つの現場を大切にすること。その現場での、写真の上がりが良いものだと嬉しいです。僕は、昔からファッションが好きで、モデルになったので、単純にカッコいいものが好き。そうやって日々を楽しみながら、仕事をすることが大切だと思います。洋服は古着を着ることが多く、ヴィンテージが好きでよく買いますね」

いつから古着に興味を持たれたのですか?

澤「10代の頃から古着が好きでした。その中でも特にアメリカものに興味がありましたね。アメリカンカルチャーに影響されていました。車やヴィンテージのモノが好きになったのもアメリカの影響ですね。昔から好きなもの、スタイルは基本的に変わってないですね」

モノを選ぶ時にこだわるポイントは?

澤「最近はバックグラウンドがあるモノを買うことが多くなりました。カッコよさだけではなく、モノって何かそこに背景があってこそ、より価値が見出せますよね。そういうモノの方が、大切にしようと思うし、僕自身そういう気持ちが籠っているものは大切にしようと思っていますね」

お気に入りのものはありますか?

澤「今まで集めてきたヴィンテージの服。特に昔から好きで集めてきたネルシャツ達かな。古着屋に行くとシャツからチェックしますね。あとアメリカによく行くので、その時にスリフトショップやフリーマーケットを回ってヴィンテージを探したりします。これから3日後にまた仕事でアメリカに行くので、スリフトショップに寄りたいですね」

普段、仕事が休みの日は、何をしていますか?

澤「釣りですね。20年くらいやっていて、よく行くのはブラックバス釣りですね。デカいブラックバスが釣れた時はテンションが上がります(笑)。この車では行ったことがなくて、竿が入らないんですよね。トラックに乗せるものは、重いものじゃないと安定しないので、竿は乗せられないんですよ」

では、クラシックカーに興味を持ち始めた理由は何ですか?

澤「父親に小さい時から、クラシックカーに乗せてもらっていて、その影響は大きいですね。父親がすごい車が好きだったので、ハコスカとかに乗っていました。10代の頃からピックアップトラックは憧れでした」

この色を選んだ理由を教えてください。

澤「黒色は磨いた時の艶が出ると目立ちます。それがかっこいいですね。昔の車は色もたくさんあって独特な雰囲気もあるので好きですけど、やっぱり単純にカッコ良さは黒が一番ですよね。身の回りのものでも黒いものが多いですね」

デザインで気に入っているところはありますか?

澤「シルエットは気に入っています。あとは昭和感がある、フェンダーミラーが好きですね。年式は平成ですけど、昭和の形と変わってないところが好きです。旧車の中でも古い方ではないので、乗りやすいのが、いいですね。車高は駐車場で停められるギリギリのところまで下げています。内装だと、このメーターのチープなところ。商用車だからボタンも少ないしシンプルでオモチャみたいなところが好きですね。車自体も小さいし小回り効くので、ガンガン乗れるものがよかった。あとは細かいメッキのパーツとかハンドルは変えました。ミッションも5速に変えています」

運転していて気持ち良いところは?

澤「窓を全開にして、ぶん回して走っている時は最高ですね。あとマフラーの音もいいですよ。横浜にある青葉オートっていう車屋で入れ替えてもらいました。そこはサニトラの専門屋でパーツは揃っていますね。でも故障は少ないですよ。やっぱりサニトラは名車と言われるだけはありますね。メンテナンスはこまめにオイルを交換しているくらいですね。この車は毎日乗っているので、壊れてもらったら困ります。もう15万キロくらい走っているんですけど、買った時が5万キロだったので、5年で10万キロ走っていますね。車屋の人にも走り過ぎって言われます(笑)」

周囲の反応はどのような感じでしょうか?

澤「車に興味が無い人は、どこの車だろうっていうのはありますよね。外人と50代くらいのおっちゃんには、ウケがいいっていうのはあります。信号待ちとかしていると、外人がいいねって。あとはおっちゃんに懐かしいね、渋いねって言われますね。俺も昔乗っていたよとか。声をかけられるのは、自分が大切に乗っているので、すごく嬉しかったです」

クラシックカー好きで集まることはあるのでしょうか?

澤「サニーのイベントが毎年3月2日に大黒ふ頭であって、サニーの日に(笑)。そこにめちゃめちゃ集まりますよサニトラが50~60台集まっていますね。そこには顔をだしていて、友達になった人もいます」

クラシックカーに乗りたいと思っている人にアドバイスをください。

澤「90年代の車は、ちょい旧車のような感じなので、乗りやすいと思いますよ。この車は致命的な壊れ方はしないけど、小さな故障はあるので、細かいところには困るかも。でもそれが楽しいですよ。故障を楽しめるようになると、より愛着がわきます」

最後にクラシックカーの魅力とは何でしょうか?

澤「現代にはない異物感。その異物感にかっこよさを覚えますね。あとは古い車は、直しながら乗れることが楽しいです。男ってそういう生き物なのかな(笑)」

photograph : Taku Amano
Edit & Interview:Tuna