CLASSIC CAR LOVERS OVERSEA
クラシックカーを愛する人々(海外編)

2017.03.21 | Special

volume 02_Claudio Giudici(in Milan)

クラウディオ・ジューディチェさん(雑誌「ARBITER」編集者)
車種 マセラティ ギブリ

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「クラシックカーだからこそ、真のドライビングの楽しさが味わえる」

イタリア随一のラグジュアリーマガジン「ARBITER」の編集者であり、その一方でレーサーとしても活動中のクラウディオ・ジューディチェさん。同誌ではもちろんクルマ担当で、「とにかく車が大好き。クラシックカーの魅力は、昔のエンジンはポテンシャルがあってシンプルで、とにかく運転するのが楽しいから。本職は編集者なんですが、レーサーも自分の立派な仕事だと思っていますよ(笑)」という二足のわらじを履く(?)異色編集者。そんな彼が選んだのはマセラティ・ギブリ。クルマ通らしい専門的な見地からのクラシックカー愛を語ってくれました。

編集者という職業を選んだきっかけは何でしょうか?

クラウディオ(以下ク)「知らない世界に入り込んで行ったり、この仕事をしていなければ会えないような人に会いたいという好奇心から、元々編集者への憧れがありました。「ARBITER」はリッチ層をターゲットにしたライフスタイルマガジンなので、常に様々なカテゴリーにおいてのトップの世界と接することができ、人生勉強の場としても最高の場所なんです。私はクルマ通なのをかわれて主にクルマのページを担当しながら、ファッションやライフスタイルなどの他のページも手掛けています。

さらにレーサーとしても活動しておられるというのは意外なキャリアですね?

ク「レースは学生時代から趣味でやっていました。今もNASCARなどのレースに出ています。レースの世界は一見、レーサー達だけの戦いで、あたかも個人スポーツのように思われがちですが、実は部門ごとのエキスパートたちがそれぞれのパートで力を発揮しながら、全体で戦うチームプレイ。ファミリーのように団結して勝利を目指すというのもレースの好きなところです。そういう面では、編集者それぞれが自分のページを担当しながらみんなで1冊を作り上げていくところに共通点があるんですよ」

でも自分のクルマにはクラシックカーを選ばれたのですね。その理由は?

ク「結局のところ、昔のクルマのほうが運転するのが楽しく、感動を与えてくれるんです。エンジンはポテンシャルがあり、テクノロジーが搭載されていない分シンプルなので、すべてはドライビングテクニックにかかってきて、運転しがいがあります。クルマの歴史を知らなければ、今のクルマは理解できないと思うのですよ。そう言う意味で、クラシックカーこそが、ドライビングの真髄を教えてくれるのではないでしょうか」

中でもこのマセラティ・ギブリを選んだ理由は何ですか?

ク「一番気に入っているのはターボ音ですね。IHIのツインターボは音が違います。街を走っていると、周りの人がこの音に振り向くので、そんな時には小さな優越感を感じています(笑)。そして、V型6気筒、ツインターボ、306馬力、6段マニュアルギアボックス・・・など同じ時代の他のクルマにはなかったようなすごい装備を搭載しているという点も高く評価しています。ちなみにこの時代のクルマたちは「ヤングタイマー」と呼ばれていて、今ちょうど人気が出てきている時期なんですが、マセラティ・ギブリはその代表的な車であり、その中でもダントツにかっこいいと思います」

一方、内装や外装についてはどうですか?

ク「内装では特に、高級感のあるプライアーの根をハンドルやノブの部分に使ったり、アルカンターラ製のトリムを各所に施したエレガントな雰囲気が好きですね。また車に使われるものとは思えないようなクラシックな時計が付けられているのもギブリだけの魅力です。このようなクラシックなエレガンスは、私がやっている雑誌が追い求める世界観にも繋がっています。だからカスタマイズなどはあえてせずに、このクルマ本来のインテリアを大事にしています。一方、外装で好きなのは、後ろに付いた4本の排気口や、前に付いたスポイラーやグリッドなど。これらはクルマ好きにはたまらないディテールなんですよ。ドアノブのところに付いた小さなマセラティのロゴもいいですね」

次に乗りたいクルマはありますか?

ク「当面はこのクルマから他へと変えるつもりはありません。これまで壊れたことは一度もない元気なクルマなので。今でも時速260キロのスピードをだせるんですよ。そのうえ長距離走行も全く問題なしで、4人乗りでゆったりと快適なうえに荷物もたくさん詰めるので、これで旅に行くこともできます。とはいえ、もちろん現代のクルマよりデリケートなので注意が必要ではありますが、その分だけクルマが命や感情を持っているような気がしてさらに愛着がわくのです」

photograph : Stefano Triulzi
interview : Miki Tanaka

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