昨年に続いての出展となるボルボ・カー・ジャパン。今回のテーマは「ボルボ90周年の歴史とワゴン・エステートの展示」で、プレスカンファレンスには同社社長の木村隆之氏が登壇した。
冒頭で紹介されたのは、同日(8月4日)に販売開始となった、ボルボ創業90周年を記念する特別限定車であるV90 90th Anniversary Edition。V90 T5 Momentumをベースに、内外装に上級装備を配した90台の限定車である。
その最新の限定車のほか、会場には240と960のエステートを展示。それらをバックに、木村氏が歴代ボルボのワゴンについて語った。それによると、ボルボ初のワゴンは1953年に登場したデュエット。戦後初のモデルである2ドアセダンのPV444をベースとする3ドアワゴンである。それからアマゾンのワゴンや140シリーズを経て、1980年代に240ワゴンが日本に初導入された。セダンとワゴンを合わせて、ボルボ史上最多の268万台が生産された240シリーズは、モータースポーツでも大活躍。その角張った姿から、“フライング・ブリック(空飛ぶレンガ)”の異名をとった。
240の後継となる、FRからFFに転換して1991年にデビューした850シリーズ。日本では850エステートの人気が高く、ワゴンブームの火付け役となった。日本には1993年に導入された960エステートは、6気筒エンジンを搭載。快適性、安全性、スペースユーティリティが高次元でバランスしたプレミアムワゴンとして高く評価された。
それからおよそ20年を経て、久々に完全自社開発されたモデルが、日本では昨2016年に発売されたXC90に始まる新型90シリーズ。ワゴンモデルは、2017年に発売されたV90となる。
「以上がおおまかなボルボ・ワゴンの歴史ですが、そのワゴンをはじめ、ボルボのブランドストラテジーは“Designed Around You”。家族や恋人といったあなたの大切な人、そしてあなたの大切なモノを守るクルマであり、だからこそ、より上質なものを提供していきたいと考えています」と木村氏は語った。
スピーチの最後に、木村氏は昨年のオートモビルカウンシルの会場で発表された“クラシックガレージ”について触れた。クラシックボルボを対象に、レストアを含めたサービスを行なうというものだが、木村氏によれば「発表以来大好評で、多くの問い合わせをいただき、お客様の大切な思い出の詰まったボルボが続々と再生されています」とのこと。会場には、そのクラシックガレージによって甦ったボルボも、別スペースに4台展示されている。