幸い横浜住まいの我が家には、そんな夢の小部屋が備わっている。といっても決して広くはないし、豪華でもない。1台停めるのがやっとの、どこにでもある無機質なコンクリートの箱だ。

それでもやはり自分のクルマがそこに収まっているのを見ると、嬉しさがこみ上げてくる。シャッターを開ける瞬間が楽しみでならない。逆に閉めるときは少し後ろ髪を引かれる。

もちろん家の中で行き場を失ったものもガレージには置いてある。しかし基本はお気に入りのギアばかり。気持ちをこめて選んだものだけが並ぶのだから、居心地が悪いわけがない。

とりわけ我が車庫で愛車と共に僕の心を和ませてくれるのが、3台のマウンテンバイクだ。1基はダウンヒル用でもう1基はクロスカントリー用。さらには出来もしないのにダートジャンプ用まで揃っている。

どれもフレームはもちろんパーツを厳選し、妥協せず自分好みに組み上げたものばかり。

男にとってガレージは拘りの集積地なのだ。

書棚とそこに並ぶ本から男の度量が図れるように、ガレージに飾るひと品ひと品がクルマ好きの感性、センスを表現することは間違いない。