初回から4年連続だが、前回に続いてトヨタ博物館の名義で出展したトヨタ。出展車両は「Neo Classic 80’s」というテーマに沿った1980年代生まれのモデル3台と、デビューしたばかりの新型GRスープラRZの4台。大流行したまばゆい白さのスーパーホワイトをまとった80年代の3台は、ハイソカーの頂点に立つ2代目Z20ソアラの、電動格納式メタルトップを採用した500台限定の3.0GTエアロキャビン、同じくハイソカーブームの中心的存在だった黒く輝くクリスタルピラーの5代目GX71マークⅡハードトップ・グランデ ツインカム24、そしてトヨタ2000GTのイメージを投影してデビューした初代A70スープラ3.0GTだった。

プレスカンファレンスに登壇したトヨタ博物館館長の布垣直昭氏は、「今はまさに平成から令和に変わろうというときですが、ソアラとマークⅡは昭和から平成へという時代の移り変わりを象徴するモデルです。豊かな生活を享受していた当時は、高性能や豪華な装備を持つハイソカーのブームが起きました。今の若い方には信じられないでしょうが、マークⅡは(兄弟車のチェイサー、クレスタと合わせて)月販2万台以上も売れたんですよ」と、テーマの背景を解説。続いて「昭和から平成に変わろうという時代に人気を博したA70スープラと、平成から令和へという転換期に生を受けたA90GRスープラの対比は、まさにAUTOMOBILE COUNCILのコンセプトであるClassic Meets Modernを体現しています。直列6気筒エンジンにFRレイアウトという基本コンセプトを受け継ぎながら、スープラが30年間にどう進化してきたのかをご覧いただきたい」と語った。

ブースには車両展示に加えて、トヨタ博物館所蔵のメーカー各社の80年代のカタログ、さらにソニーのウォークマンⅡ、任天堂の初代ファミコン、そして「24時間戦えますか」のコピーで記憶される栄養ドリンクのリゲインなど80年代のヒット商品も展示され、時代の空気を感じさせる演出がなされていた。