「カローラ生誕50周年」をテーマとする展示を行なったトヨタ。1966年に誕生した初代カローラ1100デラックスをはじめ、72年に登場したクーペ1600レビン、豊田章男社長の最初の愛車だったという79年1600GT、そして現行型のハイブリッドモデルをベースに開発された50周年記念限定車のカローラ アクシオ ハイブリッドG“50リミテッド”の歴代モデル4台を並べたブースには、カローラ半世紀の歴史を紹介するパネルなども展示された。

初日には初代カローラの開発責任者だった故・長谷川龍雄氏をサポートし、2・3代目では自ら開発責任者を務めた佐々木紫郎氏、6・7代目の開発責任者である斎藤明彦氏、10・11代目(現行モデル)の開発責任者である安井慎一氏、12代目となる次期モデルを開発中の小西良樹氏という、4名の歴代開発責任者がブースに来場。プレスカンファレンスには安井慎一氏が登壇し、カローラ50周年の歴史について語った。

まず紹介されたのは、長谷川龍雄氏が初代カローラの開発にあたって掲げた“80点主義+α”というコンセプト。これの意味するところは、「動力性能、信頼性、実用性、耐久性などすべてにおいて80点以上の合格点に達した上で、キラリと光るプラスアルファの魅力を備えたクルマということ。初代においては、そのプラスアルファがフロアシフトの4段マニュアルトランスミッションや丸形メーターなどに代表されるスポーティ性でした」と語った。そして「歴代の開発者はその思想を受け継ぎ、時代に合わせた+αを加えてカローラを作ってきた」のだという。

産が9割を占めるグローバルカーに成長していることなどに言及。そして今後は、「これまでに築き上げた信頼性、実用性、利便性、コストパフォーマンスの高さ、そして環境および安全性能といったすべての要素を満たした上で感性にも訴える、“乗って楽しい、見てカッコいい”カローラを地球規模で追求していきたい」と結んだ。