主催者展示車両について

ランボルギーニ・ミウラ P400 S | Lamborghini Miura P400S

もともとフェラーリオーナーだった実業家フェルッチョ・ランボルギーニが、エンゾ・フェラーリに謁見した際の彼の態度に腹を立て、跳ね馬に対抗すべく興したのがアウトモビリ・ランボルギーニである。唯一にして最大の仮想敵であったフェラーリが、創業者の意志を汲んで保守的なフロントエンジン/リアドライブに固執するのをよそに、レーシングカー並みに進歩的なミドエンジン・レイアウトを採用。コクピット背後に積まれる V12 ユニットは横置きされるという懲りようだった。先鋭的かつ流麗なデザインはカロッツェリア・ベルトーネが担当。ヌッチョ・ベルトーネの指示で原案を仕上げたのは当時ベルトーネのチーフだった若き日のジウジアーロ。生産型に仕上げたのは後任におさまったマルチェロ・ガンディーニだと言われている。若き日のイタリアン・オールスターズが仕上げたマイルストーン的 1 台である。

マセラティ・ギブリ | Maserati Ghibli

若き天才ジウジアーロがカロッツェリア・ギア在籍時に仕上げた傑作中の傑作がマセラティ・ギブリ。マセラティは、1910年代に産声をあげ、戦前戦後を問わずレースで好成績挙げ続けた名門中の名門。1963 年誕生のランボルギーニは言うに及ばず、1947 年を創業年に定めたフェラーリより明らかに老舗の名門ブランド。それ故ギブリは一過性の流行に惑わされずクラシカルな佇まいを備えているが、古臭く見えないだけでなく、タイムレスな美を湛えている。長いフロントノーズ下に搭載されたパワーユニットは V8。V12 でもミドエンジンでもないが、デビュー当時ミウラと世界最速を争った。フェラーリがモードだとするならマセラティはクラシコ。ギブリもその典型といえ、パッと目をひく派手さはないが、控えめを旨とする美学に貫かれている。

フェラーリ 365GTB/4 “デイトナ” | Ferrari 365GTB/4 “Daytona”

エンゾ・フェラーリ存命中にマラネロが生み出した最後のフロントエンジン V12 2シーターがこのデイトナ。ランボルギーニやマセラティ、イソ等に奪われていた世界最速の座を取り戻すために投入されたモデル。新車当時にロードテストを実施した英「Autocar」誌によればこのカバリーノ・ランパンテは実測 280km/h をマーク。見事世界最速の座を奪還した。どこから見ても美しい均整の取れたプロポーションを実現したのはピニンファリーナ。チーフだったレオナルド・フィオラバンティによるものだ。モダーン・フェラーリの礎となった史上最も美しいフロントエンジン・スポーツカーの 1 台である。