初代プリウスの誕生はセンセーショナルでした。ずっと主役だった内燃機関に代わる動力源として、日本オリジナルの量産ハイブリッド技術が開発されたのです。欧米を追いかけ続けてきた日本にとって画期的なことでした。
しかしトヨタは60年代にもガスタービン・ハイブリッドの実験車両を製作したことがありました。それがこのトヨタ・スポーツ800です。ガスタービンで発電し、モーターで走る機構でした。資源が乏しい日本の国情を踏まえ、軽量コンパクトな“ヨタハチ”に先進的なメカニズムを押し込んだのです。
圧倒的に燃費の良い21世紀のクルマを目指して開発されたハイブリッド・システムは、しかし今やモータースポーツの最高峰でも頂点を賭けて戦う存在になりました。今シーズンWEC(世界耐久選手権)を戦うTS050は究極のスピードと効率を追求した最先端のマシーンです。
最新のプリウスPHEVを含め、量産開始から20年を迎えたハイブリッドの進化とヘリテージを堪能してください。