WANNA DRIVE

ポルシェ・アストンマーティン・メルセデスベンツ…最新の現行車からヘリテージカーまで、インポートカーを中心に幅広いメーカーの車種を取り扱う〝WANNA DRIVE〟メインテナンスはどんな車種でもOK、扱うクルマの門戸は広く開かれていて、常に数十台の豊富な在庫車が用意されている。その中には希少な限定車であったり、少々特別な仕様の「つい欲しくなってしまう魅力的なクルマばかり。今年はその豊富なラインナップの中から、MERCEDES BENZ 500SLが登場した。

ネイビーのレザーで統一されたお洒落なインテリアの500SLは1989年式、すなわち最終型であり、新車並行で日本国内に輸入された本国モデル。本国仕様ならではの4人乗り(国内正規では2人乗車)で、シートヒーターなどの快適装備を備えたラグジュアリーカーである。着脱可能なハードトップはR113から引き継がれるパコダルーフ、このパゴダルーフの状態も去ることながら、インテリアと同色の紺色でしつらえられた純正幌の状態も極上。オリジナル度の高い、貴重なヘリテージカーが集まるWANNA DRIVE 代表の金沢氏曰く「オートモビルカウンシルを通じて、ヘリテージカーの魅力をより多くの人に知っていただき、楽しんでいただきたいと思っています」

WANNA DRIVE
URL: https://wannadrive.net/


 

KOA SPEED

空冷ポルシェ全般のレストモッド・モディファイや、「クラシックポルシェ用エレクトロエアコンシステム」の開発・販売も行う〝KOA SPEED〟初出展となった前回のオートモビルカウンシルで注目を浴びた、センスとこだわりが詰まったアースカラー仕立てのポルシェ911T 3.3 RSR Turbo。今回はアルミが人気のゼロハリバートンのスーツケースを、あえてインテリアと同じ革で仕立て、トータルコーディネートをお披露目。今年は911Tともう一台、さらにこだわり抜いて製作されたヘリテージポルシェが展示された。

「往年のラリースタイル」をテーマに製作された1983年式 ポルシェ 911SC〝Baja Frosch(バハ・フロシュ)〟カリフォルニアとメキシコの砂漠地域を、波を求めて道なき道を行くサーファーに向けて、という世界観が原案となったこの911SC。実際にサーフボードを乗せるためのルーフキャリアが備えられ、シートも中南米感のある〝ラガな〟しつらえとなっている。ウェザリングの効いたボディと特徴的なイエローバルブのおかげで外見に目が行きがちだが、そこは「KOA SPEEDプロデュース」。磨かれた6連ファンネルが並び、一見キャブレター式にも見えるエンジンは、実はインジェクション仕様。MOTECを用いてCPU制御が行われ、見た目はキャブレターのまま、KOASPEED製クラシックポルシェ用エレクトロエアコンシステムも相まって天候を気にせずガンガン走れる仕様になっている。


 

RANGERS

ランドローバースペシャリスト〝RANGERS〟取り扱い車種は、80年代のクラシックレンジローバーから現行モデルまで、ランドローバー全般。乗り出し時のコンディションが後の維持費に大きく影響してしまいがちランドローバーならではの課題に対して、一律の納車整備・法定点検だけではなく専門店だからできるウィークなポイントをつぶし、内外装のリフレッシュやカスタマイズなども合わせてパッケージングされた「ビスポークプラン」を提案する。プランは五段階に分かれており、個々のコンディションが異なる中古車に対する正確な見極めのもと、安心できるクオリティまで確実に仕上げてくれる。

RANGERSプロデュースの、ビスポークプランのベーシック例だというこの一台は、1991年式 RANGEROVER classic Burgundy Edition。20万キロ台のマイレージを持つ貴重な初代レンジローバーも、ビスポークプランによってヘッドライトや現行エアコンガスへの換装など、現代でも安心して乗れるためのアップデートが随所に行われている。もちろん機関的な整備だけでなく、ヴァ―ガンディと呼ばれる英国王室のカラーで統一された内外装は、RANGERSならではの仕上げ。会場には、自社開発された3rdレンジローバー用オリジナルフェイスキットを装着した、2003年式 RANGEROVER Nostalgic styleも展示された。


 

Auto Roman

ヘリテージカー界に異彩を放つ諸井代表がオーナーを務める〝Auto Roman(オートロマン)〟。本業の金属加工のノウハウ活かし、供給の無い部品は図面から製作するといった徹底したレストア・メインテナンスが、全てのロマンあるヘリテージカーを対象に行われている。ファクトリーでは、オートモビルカウンシル2016年で初公開されたFerrari 308 Gr.4の5台目となる製作が行われ、自身が最も得意とする2000GTのレストアプロジェクトも複数台の順番待ちを抱えているという。

会場には、仕上げられた二台のMercedes-Benz 190E 2.5 16 Evolution II(内一台はevoルック)や、フルレストア完成まで三年を要した、諸井氏オリジナルカラーを纏う1956年式 Chevrolet Corvette C1であったり、今年も粒ぞろいのヘリテージカーばかり。中でも注目を浴びていたのは100周年のアニバーサリーを迎えるマツダに合わせる形で、展示された2台(写真左上)である。黒のMazda RX-7 RZは、なんと走行距離92kmの新車。BBSホイールに、RECAROシート・ビルシュタインの足回りが装着されたスポーティーなパッケージは当然すべてフルオリジナルで上級なコンディションが保たれている。時代を感じる花柄のシートカバー(なんと純正オプション!)がかわいいR360クーペも、ノンレストアの極上車。当時あまりにも不評で、車検時に取り換えが行われてしまう程だったというスライドウインドウが現存している大変貴重な一台だ。

Auto Roman(オートロマン)
URL: https://www.facebook.com/autoroman.jp/


 

ヴィンテージ宮田

スカイライン・フェアレディZ・セリカ・スバル360など、昭和を彩る国産ヘリテージカーのスペシャリスト、〝ヴィンテージ宮田自動車〟。社長の宮田篤氏が一から作り上げたお店は、創業当初スバル360、R2やホンダN360などの軽自動車をメインとして取り扱っていたという。今では、二階建てのショールームと屋外展示場が常時満杯になるほどの在庫を常に取り揃え、新車・中古車、国産・外車問わずオールマイティに扱える総合ショップとなっている。初回からの連続出展となる今回も彩り豊かな国産ヘリテージカーを多数出展された。

今回のオートモビルカウンシルでは、その中には程よくローダウンが効いたトヨタTE27型カローラレビンや、極めてオリジナル度の高いホンダS800など、彩り鮮やかな七台もの珠玉の国産ヘリテージが集合。その中には、フルオリジナル・ワンオーナーで走行僅か6500kmのホンダ ビートや、2020年にマツダでの自社開発モデルの生産を中止した唯一のマツダ製商用車、初代マツダボンゴの姿も。なんとこのボンゴは、今年に入ってフルレストアを施し、蘇った一台なのだとか。また会場には、スカイラインの50周年を祝う特別なGT-R 50th Anniversaryが並んで、本物の初代スカイラインGT-R(1972年式 日産スカイラインGT-R)も展示。スカイラインGT-Rに搭載されるS20型エンジンのフルオーバーホール・セッティングが自社内で可能な国内有数のショップであるというヴィンテージ宮田自動車。こうした貴重なクルマの中でも、長年お付き合いのあるお客さんが乗られていた個体を引き継ぐ、といったケースも少なくなく、素性とヒストリーがハッキリしている個体が多いのが特徴。こうしたお客さんとの付き合いが、良質なヘリテージカーを絶やさないサイクルを生み出しているのは間違いないのであろう。

ヴィンテージ宮田自動車
URL: http://www.japan-vintage.com/


 

Auto Needs

フランスのシトローエンを専門として、1950-1970年代に製造されたDSをメインに、ヘリテージシトローエンから現在の新車まで取り扱う〝Auto Needs(アウトニーズ)〟。国内・国外の両方に拠点を持ち、レストアを主として整備・販売を行っている。現在のアウトニーズのメインストリームは、ヨーロッパ各地からヘリテージシトローエンを見つけ出し、オランダの自社工場にてレストアの90パーセントを現地で行い、残りの工程を日本で仕上げて販売するスタイル。オーナーの希望に合わせて国内外から希望に近い個体を探し出すだけでなく、スーツのフルオーダーのように内外装の色や、中のマテリアルまで細かく希望の仕様に仕立て上げる事ができるという。

Citroën ID21FH Break Confore、Citroën CX IE Auto Break、Citroën GS Breakなど、ブレーク特集と銘打たれた今年のアウトニーズブースには、総勢6台のヘリテージシトローエンが登場。ひと際鮮やかなビタミンオレンジを纏うGS Break は、GSの中でも大変貴重な、初期モデルしかない1,015ccを搭載したブレークモデル。大衆向けとしてデビューしたモデルとあって、ただでさえ広かった荷室スペースがさらに拡大され、バンパーごと開く開口部のおかげで荷物の積み下ろしもラクラク。オランダのパートナーが長年所有していて、今回大掛かりなレストアを施してやってきたんだそう。もちろんメインであるノンブレークのCitroën DSも2台展示され、クリームホワイトのボディに朱色の内装を持つ1972年式Citroën D Superは、オランダ工場で一からレストアした一級品。シトローエンはスーパーカーでもプレステージカーでも無い、とはアウトニーズの伊藤氏談。「仲間たちと、ファミリーと一緒にワイワイでかけたり、キャンプに行ったり。普段の生活に、あえてちょっと古い、ヘリテージカーを加えることでイフスタイルに彩りを添えるお手伝いをしたい」

Auto Needs(アウトニーズ)
URL: https://www.auto-needs.com/


 

photograph: Ryousuke Doi
edit & interview: Chihiro Watanabe

Shop Information

RANGERS 目黒店

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  • 電 話:03-5768-5766
  • FAX:03-5768-5767
  • 営業時間:火〜土曜日10:30 - 19:00 / 日曜日10:00 - 19:00
  • 定休日:月曜日(祝・祭日を除く)
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RANGERS ファクトリー店

  • 住 所:〒358-0046 埼玉県入間市南峯359-12
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  • FAX:04-2937-1239
  • 営業時間:火〜土曜日10:30 - 19:00 / 日曜日10:00 - 19:00
  • 定休日:月曜日(祝・祭日を除く)
  • URL:http://www.yoonjp.co.uk/