DUPRO

埼玉県所沢市に拠点を構える「DUPRO」。ヘリテージカー専門店ではあるものの、作業のほとんどが通称バーンファインド、不動車起こしが専門であるスペシャルショップだ。オーナーの渡辺氏は、19歳の頃から独学で不動車起こしを続けている筋金入り。その門を叩く若者も少なくなく、多くの仲間が集まった事から一年程前から本格的に事業をスタートしたという。商 売ありきではなく、情熱をもってレストレーションに取り組む渡辺氏の下には独自のネットワークから多くのクルマが集まっており、国内外・年式を問わず様々な車両を修理し続けている。

今回展示されたのは「1973年 Morgan 4/4 1600 kent Crossfow」モーガン初の4輪自動車として、1935年から2018年まで基本設計を変えずに生産を続けられてきた傑作車だ。この個体は、代表個人からその法人に名義変更をされてはいるものの、新車からワンオーナーで、走行距離1600km未満というまたとないコンディションとなっている。「1937年式 Packard One-Twenty Convertible Sedan」戦前、日本では高級車と言えばパッカードという程の存在感やブランド価値を持っていたパッカード。その圧倒的な存在感を現代の日本で楽しめる希少な一台だ。

原工房

東京都江戸川区に店舗を構え、そのアットホームな雰囲気でオートモビルカウンシルでもお馴染みの存在となっている〝原工房〟。プジョーを代表として、シトロエン・DS・ルノーとフランス車全般を取り扱い、車検・修理・整備全般を手掛けている。代表の原 誠二社長は、プジョー日本正規導入以前から半世紀近くプジョーに情熱を注ぎ、プジョーメカニックの頂点を目指し続けてきた生粋の自動車職人。その姿はヘリテージカー販売店というよりは、修理屋という言葉が当てはまる。2人のベテランメカニックを抱え、その整備に対する厚い信頼から、メーカー広報車の整備を担当し、全国の正規ディーラーのヘルプ対応や技術支援を任されるなど、プジョージャポンにとっても頼れる存在となっている。原社長の下に訪れる人は後を絶たず、まさしく「困った時の駆け込み寺」としてフランス車フリークに愛されている。プジョーヘリテージ事情としては、日本での歴史がまだまだ浅い事もあり、プジョー205など人気のあるモデルは市場に出る前に売れてしまう事もしばしば。そんな中でも若い方が店を訪れる事も多く、徐々にブランドイメージが変わりつつある印象もあるのだとか。 今年度も、原社長がかわいらしいパッケージデザインに一目惚れしたという、フランス製オイルメーカー〝Unil Opal (ユニル オパール)〟と共同出展。ユニルオパール製オイルは、ほとんどの製品が各欧州自動車メーカーやACEA規格の承認を取得しており、「高い信頼性」を持つ事で認知されている。ラインナップはクリーンディーゼルを始めとして、幅広い実用車に最適なオイルが用意され、フランス国内ではエンジンオイルのシェアNo.1。創業より60年余りの歴史を持つ、信頼の老舗オイルメーカーである

〝2000年式Peugeot 306 Style premium〟1994年にデビューしたCセグの主力モデルである306、スタイルプレミアムはスタイルと呼ばれるスタンダードモデルの上級シフトしたモデルで、エンジンは16Vの可変機構付き2.0L/ATと1.8LMTを搭載。基本装備は充実したものの、2.0Lモデルは上位スポーツしようXSiと基本構成を共通化しつつ足回りはややマイルドな味付けとなっている。本車両は、最終型となる2.0Lエンジンを搭載する5ドア車でボディカラーはチャイナブルーを纏う。鮮やかなハイペリオン・ブルーに塗られた〝2002年式 Peugeot 406〟ピニンファリーナの手による美しいスタイリングを持つプジョーのフラッグシップモデルだ。年式・車齢的にはトラブルフリーではないものの、トラブル事例・対策は出尽くした感もあり相応のメインテナンスを行う事で現在でも快適に乗ることが可能との事。この個体はオリジナルフェイスに206ps仕様エンジンを搭載する中期モデルだ。

Collezione

『あなたの人生はラテン車とともに』ヘリテージから現行車まで、ランチア、アルファロメオ、フェラーリ、ルノーといったイタリア・フランス車全般のスペシャリスト〝COLLEZIONE(コレツィオーネ)〟。世田谷に本店を構え、特筆すべきは在庫車の豊富さ。目黒通りに突如現れるヘリテージカーの楽園は、いつ覗いても魅力的なラテン車で溢れ、好き者には堪らない空間となっている。この豊富な在庫車のほとんどが、整備簿がしっかりと残り、歴代オーナーの愛情が注がれた素性のハッキリした個体たち。COLLEZIONEの軸として、「年代物の車輛だからこそ、どのような整備を受け、どのように走ってきたか」その個体独自のヒストリーを何よりも重視する選りすぐりのヘリテージカーが集められている。買い取り、下取りをメインとして良質な在庫車を常に揃えられるのは、多くの好車家との長年のお付き合いを重んじるコレツィオーネならでは。

コレツィオーネブースに並んだのは〝1995年式 LANCIA DELTA H.F INTEGRALE Evoluzione Ⅱ Dealers Collection〟。ワールドラリーチャンピオンシップにおいて、6連覇という前人未到の偉業を成し遂げた、ランチア・デルタの最終モデルである。 この個体も例に漏れず、整備簿がしっかりと残り、歴代オーナーの愛情が注がれた素性のハッキリした個体で、貴重なカラーリングやアルカンターラ生地のシートなどの多くがオリジナルの状態を維持している価値ある一台となっている。

セイコー自動車

〝セイコー自動車〟は、マツダNA/NBロードスターのレストアとメインテナンスを 専門に手がける「ロードスター再生ファクトリー」だ。1969年にロードスターの故郷、広島にて創業。以降、数々の車両の板金塗装や1000台を超すロードスターの修理を手掛け、2020年8月に「ロードスターという名車を、後世に残していこう」という想いの下、マツダ・初代NAロードスター/二代目NBロードスターを専門としてレストアプロジェクトを発足。鈑金ハンマーをシンボルマークに据えているのも、原点を大切にする気持ちと、技術にこだわり続けるという自負の表れで、車両の状態・オーナーの希望に合わせて細かくレストア計画を選定、隅々まで分解・チェックを行った上で必要に応じてホワイトボディの状態にした上でフレーム修正機・板金溶接を行い、ボディをフレームから蘇らせる事が可能となっている。

今回展示されたのもファクトリーにて再生された珠玉の一台「1991年式 Mazda Eunos Roadster」である。もともとはボディーカラーを黒に塗りなおされていた1台で、車体とシャーシを分離し、それぞれフルレストレーションを行って仕上げられたものになる。こだわりは「見えない所こそ、とことん」。ボディをホワイトボディにした状態で修正、寸法計測までを行い、アンダーボディー、ボディのシーリングも全て打ち直すこだわりよう。ロードスターの特徴でもあり、再現が難しいとされるサイドの梨地部分の塗装も完璧に復元されていたのも、熟年の職人による手仕事が成せる芸当。もちろん機関系のオーバーホールや、内装の張替えも必要に応じて行われており、セイコー自動車の技術力の結晶とも言える1台に仕上がっている。また現在はテストドライバーも参画し、足回りやタイヤの応答性など、動的質感も追求しより高いクオリティの追求も行っている。代表の清金(きよかね)氏は、「修理と共に価値が下がるのではなく、修理と共に価値が上がるといった、良いものを長く使い続ける文化や、技・物・心を大切に修理に向き合う姿勢を次世代へ伝承していきたい」と語る。

セイコー自動車 URL: https://carseiko.co.jp/

AUTO ADVISER STUFF

国産旧車のスペシャルショップ〝AUTO ADVISER STUFF〟愛知県豊橋市を拠点に、スカイライン・フェアレディZなどを中心に販売・レストレーション・Re Bornを行っている。上質な旧車をエンドユーザへリーズナブルに届ける、をテーマとして最上のメインテナンスにて車をブラッシュアップ、デリバリーする事を心掛けているという。長年の経験や、それぞれの車輛の新車時代を良く知っているから純正状態での違和感、をポイントに修理が可能なのだとか。整備は基本的に自社ファクトリー内で行われ、予算に応じて生まれ変わらせる深いレストレーションにも対応可能だ。

「1972年式 NISSAN Skyline 2000 GT-R」未再生・ノンレストアで完全なオリジナルの状態を維持している個体が展示された。過去国内では2人のオーナーが変わっているが、どちらの管理・メインテナンス状況も把握しており、水回りやガソリンタンクといった心配なところは一通り手が入っているという。半世紀に渡り再生がされていないオリジナルの塗装は風格さえ感じ、内装のコンディションも適度な使用感はあれど極上。シートも50年前の柔らかさを維持しており、奇跡のGT-Rと言っても過言ではない一台だという。

HURTAN JAPAN

HURTAN Automoviles 正規販売代理店〝HURTAN JAPAN〟フータン・オートモービルズはクラシックカーに魅せられたフアン・ウルタードが、1991 年にスペイン・サンタフェで設立した少数生産の自動車コーチビルダー。スペインのグラナダにファクトリーを構え、30年来の創立より様々な高級車を製作し世に送り続けている。フータンでは、職人の手仕事によって一台一台がハンドメイドによる製作が行われており、オーダーメイドでの製作にも革新と伝統に基づいてパーソナライズされた仕上がりが実現されているという。

「HURTAN Grand Albaycin Heritage」起伏に富んだ絢爛なデザインのこの車両はなんとマツダ ロードスター(MX-5)ベース。スペイン サンタフェにあるフータン オートモビルズのファクトリーにて、職人によるハンドメイドで製造されている。スペイン仕様のMX-5は184馬力の2リッターエンジンが選べるのが特徴で、左ハンドル、6速MTと相まって、ヨーロッパの本格的スポーツカーを存分に楽しめる仕様となっている。インテリアはベースのMX-5を踏襲しつつも、ふんだんに使われたレザーとウッドによって高級感のある個性的なインテリアになっている。

HURTAN JAPAN URL: https://hurtan.jp/

WARASHINA Cars

1976年創業、今年で47年目を迎えるライトウエイトスポーツカー専門店〝WARASHINA Cars〟ロータス、ミニ、MG、S800など軽量で軽快な走りを楽しめるライトウェイトスポーツ。45年のキャリアの中で数千台という車と向き合いながら、経験・知識・人との繋がりを活かして、厳選した希少車をデリバリーしているスペシャルショップだ。

「2001年式Rover Mini KnightsBridge」2000年代の雑誌・ラピタと当時のMINIインポーターであるテーエストレーディングとのコラボレーションによって生まれた特別な一台。助手席を外し、モールトン製自転車をキャリアの使用なしに車内へ収めたと思えば、キャリアを積まないルーフにはキャンバストップを装着。リアトランクはキャンピングテーブルとして生まれ変わった。生産台数は1台のみで、ローバーミニの最終型をベースに様々なアイデアを詰め込んだ夢の一台だ。

WARASHINA Cars URL: https://www.warashinacars.jp/

photograph: Ryousuke Doi
edit & interview: Chihiro Watanabe

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