コロナ禍にある環境下で、自動車文化を後世に伝えるという使命をまっとうする

AUTOMOBILE COUNCIL は、1990 年代までに登場した世界のヘリテージカーが一堂に会する展示会で、 2016 年にスタートし今年で 5 回目を迎えます。本年も「CLASSIC MEETS MODERN」をフィロソフィーに、 日本車メーカー、インポーター、サプライヤー、ヘリテージカー販売店、マルシェ、イベントオーガナイザ ーが集結し、往年の名車と最新モデルが一堂に披露されます。今でこそ自動運転やハイブリッド化が進む自 動車ですが、その系譜は 20 世紀のモータリゼーションに遡ります。ヘリテージカーは、自動車の礎を知り、 文化として次世代に伝えていく極めて貴重な歴史遺産、文字通りの“ヘリテージ”といえるものであり、自動 車の魅力を知り、後世に伝えていくためにも必要不可欠なものととらえています。
AUTOMOBILE COUNCIL 2020 の開催は、当初、4 月上旬を予定。3 月下旬の感染拡大の状況を見ていち早 く 1 か月後の 5 月上旬へ順延としました。さらに、緊急事態宣言の発令と、東京オリンピック・パラリンピ ックの 1 年延期により会場の使用が可能になったことから、7 月末に再延期を決定しました。 AUTOMOBILE COUNCIL は、単なる“懐古趣味の自動車の展示会”ではなく、自動車文化を後世に伝えるとい う使命を自負しており、コロナ禍にある社会状況の中でも文化の継承を途絶えさせてはいけないという姿勢 に他なりません。
新型コロナウイルス感染の収束が見えない中、世界ではワクチンや治療薬などの開発がすすめられている一 方で、経済活動の再開の動きが始まっています。日本国内では、緊急事態宣言、東京アラートが解除され、 新型コロナウイルスと共存する「with コロナ」環境下での官民を挙げた経済活動の回復が求められており、 この国の方針に呼応するものでもあります。

同時入場者数を 5,000 人に。新型コロナウイルス感染拡大の防止策を導入

感染防止には不可欠のいわゆる“3 密”を回避するため、同時入場数を、31 日(金)の特別内覧日は 3,000 名 に、8 月 1 日・2 日の Public Day は 5,000 名に制限します。そのうえで、5,000 人に達した場合には、入 場制限を行ってまいります。感染拡大防止策では、関係者はじめ来場者の体温測定、万が一に備えた来場者 情報の登録、マスク着用、手指の消毒、会場内の消毒を徹底していきます。
※対応策の詳細は、公式 web サイトをご覧ください。

「AUTOMOBILE COUNCIL 2020 Virtual Mall」を併催

「AUTOMOBILE COUNCIL 2020 Virtual Mall」は、実際の展示会と並行して開催するオンラインによる有 料展示会です。展示車両などを会期初日の金曜日に専門家がリポートする様子を動画で収録し、翌土曜日と 日曜日の 2 日間に「AUTOMOBILE COUNCIL」の公式ホームページに有料で公開します。遠方からの来場が 難しいファンや、感染を懸念して来場を控えざるを得ないヘリテージカー・ファンには嬉しい施策となりま す。観覧方法等詳細は、後日公式 web サイトでお知らせします。

前売りチケットは、7 月 1 日(水)から、販売を再開

車両展示をメインとしたプログラムへの変更に伴いチケット種類と入場料を別記の通り改定します。 販売期間 2020 年 7 月 1 日(水)~7 月 30 日(木)※詳細は、別紙開催概要をご覧ください。

展示プログラムは、車両展示に特化

「AUTOMOBILE COUNCIL 2020」は、車両展示をメインとし、Live Music などの関連プログラムは中止と します。主催者テーマ展示は、当初計画通り実施します。展示車両の情報は、集計ができ次第公開します。

主催者テーマ展示 「60年代ルマンカーの凄みと美しさ」

今年はテーマを「60年代ルマンカーの凄みと美しさ」と銘打って、2台が展示されます。1台は1966年の イソ・グリフォA3/C。そしてもう1台は1963年、初めてアルピーヌの名を冠してルマンデビューを果たし たレーシングスポーツのM63です。ヘリテージカー・ファン垂涎の2台がAUTOMOBILE COUNCIL 2020 に登場。そのダイナミズムと緊張感溢れる美しさをご堪能ください。

イソ・グリフォA3/C

日本でも大ヒット作となったハリウッド映画「フォードvsフェラーリ」(原題『Le Mans66』)。その名の通りルマンの絶対的王者だったフェラーリに、大衆車メーカーでしかなかったフォードがレーシングカーを新開発し、これを勝利に導くまでのストーリーが綴られたものでした。伝統ある世界一過酷なレースで総合優勝を勝ち取ったフォードGTマークII(通称GT40)と同じ華やかな舞台で、実はもう1台注目を浴びた存在が今回の主催者展示車両、イソ・グリフォA3/Cです。設計者はあのジウジアーロをして“天才”と言わしめたジョット・ビッザリーニ。彼はフロント・エンジンフェラーリ最後の究極の1台、フェラーリGTOの開発リーダーを務めた男でした。しかし、絶対君主エンゾ・フェラーリと、当時スクーデリアの主軸を務めた6名が対立し、カルロ・キティ、レース部門のトップを務めたロモロ・タヴォーニ等6名が一挙に離脱。ビッザリーニもそのひとりとしてクーデターに加わり反旗を翻したのです。その彼が高級グランドツアラー、イソ・グリフォをベースに純粋な競技車両に仕上げたのがA3/Cです。末尾のCはコンペテション(もしくはイタリア語のコルサ)の頭文字。低いフロントに積むエンジンは、シボレー・コーヴェット用プッシュロッドV8 5.3ℓをベースにハイチューンを施したものです。7000個というリベットを用いて形成された低く美しく、しかも戦闘的な専用ボディはイタリアならではのダイナミズムの塊。わずか6台が製作されたに過ぎないワークスカーの1台、それもオリジナルデザインに最も忠実な奇跡の個体が幕張メッセに登場します

アルピーヌM63

アルピーヌといえばラリーのイメージが強いものの、創始者ジャン・レデレはサーキットレースにも情熱を燃やしていました。A110がデビューしたのと同じ1963年、初めてアルピーヌの名を冠したレーシングスポーツがルマンデビューを果たしたことが、何よりそれを雄弁に物語っています。それがM63でした。リアに積むエンジンはたったの996cc 4気筒。出力はわずか95bhpに過ぎないのに、最高速は240km/hに到達。マルセル・ユベールがデザインした空力ボディの賜物といえるでしょう。A110との共通点はウインドスクリーンのみ。サルトサーキットの長いストレートと高速コーナーに完全に照準を合わせ、徹底的にエアロダイナミクスを磨いたボディの空気抵抗は、この時代にしては驚異的な0.20~0.22を実現しました。今回オートモビル・カウンシルに展示が決まったシャシーナンバー1701はM63の1号車。ルマン本戦でこそリタイヤを喫しましたが、テストデイでは同じエンジンを積むライバル、ルネ・ボネより5秒も速いラップタイムをマーク、ひと月後に行われたニュルブルクリンク1000kmでデビューウィンを飾った由緒正しき個体です。FRPボディによる軽量ライトウェイトの思想はまさしくアルピーヌそのもの。大排気量エンジンのパワーに頼らず、小排気量で効率の高さを限界まで追求する姿勢は、当時のフランス車ならではの特徴、美点と呼べるものです。