昨2024年のオートモビルカウンシルのブースで、トヨタはヘリテージカーに関するさまざまな活動を「トヨタ クルマ文化研究所」という架空の研究所の看板を掲げて紹介した。今回のブースの内容もそれを継続し発展させたものだが、タイトルはズバリ直球勝負で「TOYOTA CLASSIC」。プレスカンファレンスには今年からトヨタ博物館館長に就任した榊原康裕氏が登壇して、その活動と出展車両を紹介した。
「TOYOTA CLASSIC」とは、トヨタのクルマに関するヘリテージ活動の総称。その活動は「クルマ文化に触れる場作り」、「ヘリテージカーの保存・継承」、「ヘリテージパーツ開発・販売」、「レストアを通した人材育成 技術とノウハウの継承」に大別される。


具体的には、クルマ文化を知るためのトヨタ博物館や富士モータースポーツミュージアムなどの運営、クルマ仲間づくりを支援するためのクラシックカーミーティングの主催、オーナーズミーティングへの場所の提供やクルマ関連コミュニティの運営など、クラシックカーを末長く乗り続けるためのGRヘリテージパーツの販売、そしてクラシックカーの魅力を体験するためのレンタル事業などである。


ブースには、そうした「TOYOTA CLASSIC」の活動にちなんだ車両5台が展示された。
1973年に登場した初代「セリカ・リフトバック1600GT」は、2022年から年間1台のペースでレストアを行い、その作業を通じて技能とノウハウの伝承に取り組んでいるグローバル生産推進センターでレストアされたもの。当時の工場出荷状態に復元することで先人の挑戦のDNAを学び、現代のもっといいクルマづくりにつなげようというものだ。
初代A70と2代⽬A80の2台の「スープラ」は、再生産されたGRヘリテージパーツによって蘇った車両。そして、それらに続くスープラの究極形として、3代目A90スープラの“Final Edition”も展示された。