今年12月に創立90周年を迎える日産の展示テーマは、「Love Stories with NISSAN – Enjoy your favorite one in everyday life」。プレスカンファレンスに登壇した同社グローバルブランドエクスペリエンス部 部長の濱松幹昌氏は、そのテーマを掲げた理由を次のように語った。

「90年の間に生み出されたダットサン、ニッサン、プリンス、そしてインフィニティのモデルたち。お客様の暮らしと思い出を載せて走ってきたものの、その多くが時代とともに消えていくなか、生きた状態で現在に受け継がれる旧車たちは、いわば歴代オーナーの愛の証であると感じています。過去のクルマが現在のオーナーに再発見、再評価され、未来にわたって受け継がれる。これこそがオートモビルカウンシルの掲げる『CLASSIC MEETS MODERN AND FUTURE』の究極の姿であると信じています。ブースには、そんな旧車を既存の価値観にとらわれず、思い思いのスタイルで楽しんでいるオーナーの愛車3台を展示。お客さまへの共感と感謝を表現しつつ、お客さまといっしょに『ヒト』と『クルマ』の相思相愛のストーリーをお伝えしていきます」

それらオーナーの愛車3台とは、新車から愛用していた車両が日産でフルレストアされたことで大きな話題となった、女優の伊藤かずえさんの1990年「シーマ」、一般オーナーの1989年「パオ」と1998年「フェアレディ Z Version S」。伊藤さんはじめ3人のオーナーもプレスカンファレンスに登壇し、愛車について語った。

これら3台のほか、ブースには旧車は好きだが、さまざまな事情で所有するには至れない人々に公道での乗車体験を提供することを念頭にフルレストアした日産ヘリテージコレクションの1970年「スカイライン2000GT」、そして最新モデルである軽EVの「サクラ」も展示された。

サクラについて、濱松氏は「現行の日本車で、もっとも先進的かつ気持ちのいい乗り味のクルマといっても過言ではない」と力を込めつつも、「あらゆる時代のモデルのなかから、お気に入りの1台を選ぶという楽しみも込めたラインナップです。そうした場合の選択肢として、サクラも入れていただければ」と結んだ。

この後、日産ブースでは伊藤さんら3人のオーナーが愛車との「Love Story」を語るトークイベントも実施された。

展示車両

NISSAN パオ 1989
NISSAN フェアレディ Z Version S 1998
NISSAN シーマ 1990
NISSAN スカイライン2000GT 1970
NISSAN サクラ