「最上質な商品、サービス、技術を感謝の心を込めて提供し、夢と感動あふれるクルマのある人生をつくる」という、ヤナセの企業理念を具体化すべく、2018年に設立されたヤナセ クラシックカーセンター。

創業以来100年以上にわたって日本における輸入車の歴史をけん引してきたヤナセが、その経験から培った技術力とネットワークを生かし、オーナーが愛するクラシックカーを長く安全に乗り続けるための手伝いを行なう、というのが同社の任務。具体的には往年の名車をヤナセクオリティで蘇らせること、そうして仕上げた、あるいは整備した車両を販売することが主たる業務内容である。

ヤナセが蓄積した技術やノウハウを次世代に伝えていくことは、単に自社内の後継者の育成に留まらず、クラシックカーを後世に残すという意味で文化的な意義があるということからオートモビルカウンシルの主旨に賛同し、2019年に初出展。今回は4回目の出展となる。

3年越しでフルレストアを行なった1958年「メルセデス・ベンツ190SL」をはじめ、これまでにのべ120台のクラシックカーのレストアや整備を行なってきたというヤナセ クラシックカーセンターの、今回の展示テーマは「乗って楽しむクラシックカー」。昭和末期から平成初期にかけて日本に輸入された、俗に「ヤングクラシック」や「ヤングタイマー」などと呼ばれる1980〜90年代のモデル8台がズラリと並べられた。

車種はメルセデスの品質と性能を5ナンバーサイズで実現し、日本における拡販に貢献した「190E」から、ポルシェで製造されたスーパー・メルセデスの「500E」までのメルセデス・ベンツが6台。加えて「ゴルフⅡGTI16V」「ゴルフⅠカブリオ」という2台のフォルクスワーゲンである。

いずれも新車当時を知らない若年層にも人気の高いモデルだが、同社にはこれらが新車だった時代から扱ってきたメカニックが在籍しているため、あらかじめウィークポイントを予防整備してから販売することも可能とのことだった。また、その年代から多用され始めた樹脂製部品が破損あるいは劣化してしまい、新品部品の入手が不可能な場合に心強い、新たな補修方法である「プラスチック溶接」の技法も紹介。デモンストレーションとして実演も行なっていた。

出展車両

Mercedes-Benz 450SLC
Mercedes-Benz 190E
Mercedes-Benz 190E 2.5-16V Evolution1
Mercedes-Benz 380SL
Mercedes-Benz 560SL
Mercedes-Benz E320
Mercedes-Benz 500E
VolksWagen GolfI カブリオ
VolksWagen GolfII GTI